言葉の意味・由来

鶴の一声とは〜意味と由来〜

鶴の一声とは〜意味と由来〜

よく使われる慣用句の一つに、「つるの一声」という言葉があります。

鶴の一声とは、多くの人の意見や利害が対立するなかで、ある権威者や権力者が発する一言によって全体が静まる、という際の一声を意味します。

鶴の一声の意味(コトバンク)
てんでに発せられる発言を一瞬にして静める一言。多くは上位者によって発せられる。

たとえば、使い方としては、「社員たちから様々な意見が飛び出るなかで、社長の〈これで行こう〉という鶴の一声によってA案に決められた」といった用例が挙げられます。

もともとは、鶴の声が、衆人の千言を鎮めるような優れた声であることに由来し、先に、その意味で使われる「雀の千声鶴の一声」ということわざがあり、「鶴の一声」のみで使用するようになります。

雀の千声鶴の一声の意味(コトバンク)
雀のようなつまらない者の千言よりも、鶴のようなすぐれた者の一言の方がまさっているということ。

雀の鳴き声も可愛らしくて癒されますが、その「雀の千声」より遥かに素晴らしいという「鶴の鳴き声」とは一体どんな声音なのでしょうか。

動画 : スズメ(雀)の母さん大忙し!【音の風景・5.1chサラウンド】

動画 : 鶴の一声  (タンチョウツル)

鶴の鳴き声は、二つ目の動画のだいたい一分半くらいの辺りで聴くことができます。

個人的には雀の鳴き声のほうが落ち着きますが、鶴は古代中国の伝説で天界に棲む鳥とされ、吉兆や長寿の象徴として、古くから高位高官の身に着ける装飾品としても用いられたそうです。

日本でも、「鶴は千年、亀は万年」と寿命の長い生き物の代表例として取り上げられます(実際はもちろん千年は生きませんが、それでも長く、動物園の飼育で五十から八十年、野生で三十年ほどが寿命と言われています)。

また、江戸時代には鶴は白鳥とともに高級食材として振舞われたそうです。

こうした鶴の象徴的な意味も、「鶴の一声」という表現に影響を与えているのかもしれません。