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歴史

上杉謙信の和歌

上杉謙信とは

上杉謙信の肖像画

上杉謙信(上杉景虎)は、戦国時代の武将で、越後国の大名です。

戦国時代の武将たちのなかでも屈指の戦上手とされ、後世、軍神や越後の龍とも称されます。

内乱の続く越後国を統一し、戦や政の他、産業も推し進め、国を繁栄させました。数々の合戦を行い、特に武田信玄との川中島の戦いが有名です。

諺である「敵に塩を送る」は、上杉謙信と長年敵対関係にあった武田信玄が、遠江の今川と相模の北条の両氏から経済封鎖され、塩不足に苦しんでいたときに、謙信が信玄に塩を送ったという逸話が由来になっています。

琵琶を奏でる趣味を持ち、達筆でもある文化人で、和歌にも精通し、戦国時代の貴族である近衛稙家から、和歌の奥義も伝授されていたと言います。

以下が、その上杉謙信の詠んだ和歌のうち、辞世の句も含めた数首になります。

武士もののふの鎧の袖を片敷かたしきて枕に近き初雁はつかりの声

つらかりし人こそあらめ祈るとて神にも尽くすわがこころかな

野伏のぶしする鎧の袖も楯のもみな白妙しろたへの今朝の初雪

とはばやな誰がみる空に春の月の霞み霞まぬ影はありやと

汝もまた草の枕や夕雲雀ゆうひばりすそ野の原におちて鳴くなり

極楽も地獄もさきは有明の月の心にかかる雲なし(辞世の句)

謙信は、『源氏物語』など恋愛物を好んで読み、歌会でも見事な恋歌を詠んで参加者を驚かせたということもあったようです。