バーバパパの名前の由来とは
世界中の子供に人気の絵本の一つに『バーバパパ』シリーズがあります。
丸みを帯び、カラフルで変身できる不思議なキャラクターが主役の絵本で、日本でもアニメ化されるなど有名なので、子供の頃に読んだことがあるという人も少なくないのではないでしょうか。
この『バーバパパ』の作者は、フランスの絵本作家であるアネット・チゾンと、アメリカの絵本作家タラス・テイラー夫妻です。『バーバパパ』は、1970年代のフランスで誕生したので、正式にはフランス語の発音で「バルバパパ(Barbe à papa)」となります。
ただ、日本では、英語がもとになった発音の「バーバパパ」という呼称で知られています。
それでは、この絵本のタイトルであり、キャラクターの名前でもある「バーバパパ」には、一体どういった意味や由来があるのでしょうか。
フランス語の「バルバパパ(Barbe à papa)」とは、もともと「パパのひげ」を意味し、転じて「綿菓子」を指します。
パパのひげがふわふわしていることから、同じようにふわふわしている綿菓子も意味するようになったそうです。
この「パパのひげ」と「綿菓子」が、絵本のキャラクターを生んだきっかけとなるエピソードがあります。
ある日、作者であるチゾンとテイラーの二人が、パリの公園を歩いていたら、小さな子供が、両親にBarbe à papaと言っているのを耳にします。
アメリカ人のテイラーは、フランス語が分からなかったので、チゾンに意味を尋ね、テイラーは、その言葉の意味が「綿菓子」だと知ります。
フランスにはピンク色の綿菓子が多いそうで、この「バーバパパ」と「綿菓子」という二つからインスピレーションを受け、カフェでいたずら書きをしている際に生まれたキャラクターが「バーバパパ」です。
このように、フランス語で「バーバパパ」が「綿菓子」を意味する、ということが、「バーバパパ」という名前の由来となります。
バーバパパは、庭から生まれ、変幻自在に形を変えることができる力「バーバトリック」を持ち、バーバパパとバーバママのあいだには、7人の子供がいます。
バーバパパの性格は優しく穏やかで、ベジタリアンなのでお肉は食べません。バーバママは、子供思いで料理が上手です。
バーバパパとバーバママが出会う『バーバパパたびにでる』では、バーバパパがなんだか元気がなさそうなので病院で診てもらうと、医者は、「バーバママがひとり必要ですな」と助言します。
バーバパパは、バーバママを探しに、世界中を旅し、宇宙まで行くも結局見つからず、家に戻ってきたら、家の庭からバーバママが生まれ、バーバパパはバーバママと出会います。
その後、バーバパパとバーバママは、自分たちの卵を庭に埋め、色とりどりの子供たちが次々生まれる、というお話です。
以下、バーバパパとバーバママの子供たちの名前一覧です(名前は一部日本語独自の翻訳になっています)。
バーバブラボー(赤)
兄弟全体のなかで最初に生まれた長男。元気一杯でリーダシップもある。
バーバリブ(オレンジ)
兄弟全体のなかで二番目の長女。いちばんのしっかり者で本が好き。当初はメガネをかけていなかった。
バーバズー(黄色)
兄弟全体のなかで三番目の次男。生き物に優しく、バーバブラボーと一番仲良し。
バーバベル(紫)
兄弟全体のなかで四番目の次女。おしゃれでダンスが得意。気も強いが、毛の生えた虫などが苦手。
バーバピカリ(青)
兄弟全体のなかで五番目の三男。科学が得意、発明が好きだが失敗も多い。天文学に詳しく、星を見るのが好き。
バーバララ(緑)
全体のなかで六番目の三女。穏やかでのんびり屋。大人しい性格。音楽や歌が好きで、笛やハープを奏でる。
バーバモジャ(黒)
全体のなかの末っ子で四男。美術系が得意で、絵や彫刻をつくる。ときどきストレスが溜まって発散のために八つ当たりすることもある。
以上、『バーバパパ』の名前の由来や、子供たちの名前でした。