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雑学

重曹やクエン酸が固まった際の原因とほぐし方

重曹やクエン酸が固まった際の原因とほぐし方

重曹とは

低価格で簡単に使うことができ、環境や体に優しく、掃除や匂い取りなど幅広く活用できる家庭の便利グッズに「重曹じゅうそう」があります。

重曹とは、別名ベーキングソーダと言い、料理で使われるベーキングパウダー(ふくらし粉)の成分である「炭酸水素ナトリウム」のことです。

耳にする機会も多いと思いますが、それでは、重曹の使い道として、具体的に、何に使うことが多く、どんな効果が期待できるのでしょうか。

重曹は、たとえば、お菓子などを作る際に膨張剤として使ったり、肉料理の下ごしらえに使うと柔らかくするといった効果があります。その他、料理では、魚の臭み取りや野菜のアク抜きなどにも効果を発揮します。

また、料理が終わったあとの洗い物にも使え、主に油汚れや焦げ落としに重曹が活躍します。

焦げ落としに関しては、外側も含め、フライパンや鍋にこびりついた焦げに対し、ペースト状にした重曹を使います。

あるいは、沸騰させたお湯に、火を止めてから(沸騰している状態で重曹を入れると噴き上がるので注意)、重曹を入れ、数時間から一晩置いたあとに、スポンジなどで洗い落とすと綺麗に落ちます。

鍋の焦げ付きを重曹を使って簡単に落とす方法を実演

重曹は、「医薬用」「工業用」「食用」と分かれ、純度に違いがあるので、口に入る可能性のある場面で使う場合は、食用の重曹を使うようにしましょう。

消臭効果もあり、掃除でも活躍する重曹。カーペットやラグといった布製品、靴、冷蔵庫内やクローゼットなどの消臭、湿気取りの効果もあります。

また、お風呂掃除では、湯垢などの皮脂汚れにおすすめです(入浴剤としても使われます)。

重曹は弱アルカリ性の性質を持つので、酸性のものを中和する働きがあります。酸性の油汚れや皮脂の汚れ、焦げ付きなどの汚れを落とす効果があるのです。また、生ごみや靴の臭いなど、酸性の臭いも消臭してくれます。

さらに、重曹は粒子が細かいのが特徴。重曹を研磨剤にしてこすれば、汚れが落ちてピカピカになります。

出典 : 重曹で何ができる?重曹で効果的に掃除ができる場所と使い方を解説

酸性の汚れとは、油汚れ、皮脂汚れ、食べ物や血液の汚れ、ホコリなど、日々の生活で遭遇する汚れの多くに該当します。

重曹を掃除で使用したい場合は、水と重曹で手作りスプレーを作るとよいでしょう(ただし、重曹スプレーは作り置きには向かず、保存期間は長くても一週間ほど、できればその日のうちに使いましょう)。

日常で幅広く使える重曹ですが、一方で、重曹を使ってはいけない物としては、漆器、アルミ、銅製品、畳などが挙げられます。この場合、重曹によって変色や劣化を起こす可能性があるので注意が必要です。

重曹が固まる原因

重曹そのものは、開封後も使用期限にそれほど神経質になる必要はなく、基本的には、「長期保存が可能」です。食用の重曹に関しては、賞味期限の記載を参考にしましょう。

重曹の正しい保管方法としては、高温多湿の場所がNGなので、「風通しがよく、乾燥した冷暗所」に保管しましょう。

保管に関しては、重曹をしばらく放置しておいたら、重曹がカチカチに固まった、という場合もよくあると思います。

重曹が固まる原因は、「湿気」にあります。

湿気取りにも使われるように、重曹は水分を吸い込んでしまって固まる性質があり、保管の方法に注意が必要です。

重曹はなぜ湿気取りに効果的なのでしょうか。例えば、重曹の粉末のボトルやパウチの蓋を開けっ放しにしてしまったら、「知らないうちに固まっていた」ということはありませんか?

水に溶けやすい性質をもつ重曹は、乾燥剤のように水分を吸収しやすく、水分によって固まる特徴を持っています。

出典 : 湿気にはコレが効く!重曹の驚くべき効果とは?|長野都市ガス

重曹が固まることを防ぐには、開封後も、しっかり密閉した状態で、乾燥した冷暗所に保存するようにしましょう。

もし重曹が固まっても、使いづらい面はあるものの、別に劣化というわけでないので、工夫をしてほぐすなり、水に溶かす形で使うようにするとよいでしょう。

以下は、固まった際の対処法として使える、重曹のほぐし方になります。

重曹のほぐし方

硬いもので叩く、フォークなどで砕く

固まった重曹をほぐす方法としては、金づちなどの他、スプーンやフォークなど、硬いもので叩く、ほぐすように砕く、というのがよく行われる対処法です。

ちょっと荒療治に見えるかもしれませんが、「とにかく硬いもので叩く」というのが、重曹をほぐすには手っ取り早く、一般的な方法です。

劣化しているわけでもないので、日常で使うぶんには問題なく、割とすぐにほぐすことができます。

重曹が固まったら、ひとまず硬いもので叩くと、さすがにさらさらと元通りというわけにはいかないかもしれないものの、使いやすい程度にはほぐれるのでおすすめです。

袋の上から叩く場合は、袋が破れないように注意しましょう。

日光に当てる

基本的には、硬いもので砕くという方法で十分ですが、固まった重曹のほぐし方としては、他に、ガラス瓶に移して日光に当てたり、冷蔵庫に入れるなどして、一週間程度放置するとよい、という声もあります。

即効性はありませんが、時間があるようなら、試してみてもよいかもしれません。

水に溶かして使う

これはほぐし方というわけではありませんが、それほど細かくしなくても、ある程度大きな塊であれば、固まった重曹を水に溶かしてペースト状にして使ったり、水で浸け置きしたり、お風呂の入浴剤にする際などに利用するとよいでしょう。

ただ、いずれにせよ、固まったら使うときに面倒ではあるので、最初から固まらないように、湿気などに注意して保管するようにしましょう。

クエン酸も、同じ方法でほぐす

重曹と並んで家庭の便利グッズとして、紹介されることの多いクエン酸。

クエン酸とは、レモンやみかんのような柑橘類や梅干し、酢などに含まれる酸味成分のことです。

クエン酸は、ジュースのようにして飲むこともあれば、掃除用具としても使います。クエン酸には、疲労回復効果や食欲増進などが挙げられます。

また、掃除の使用例では、ポットの湯垢、食洗機の洗浄、トイレ掃除や脱臭などに使われます。「水垢対策」に、クエン酸が有効です。アンモニア臭を中和してくれるので、ペットのトイレなどの臭い取りにも便利です。

このクエン酸も、重曹と同様、吸湿性が高く、固まってしまうことがあります。

クエン酸が固まった場合のほぐし方も、重曹の際と同じく、硬いもので砕くとよいでしょう。

使う際の注意点としては、塩素系の製品と一緒に使うと有毒なガスが出るので併用しないように注意が必要です。

その他、クエン酸を使ってはいけない物としては、アルミ製品、銅製品やニス塗りなどの表面加工のある食器や調理器具、大理石、白木、鉄製品などがあります。

それほど高価ではなく、色々な用途に使えること重曹とクエン酸、生活にとても便利なアイテムだと思います。

以上、重曹やクエン酸が固まった際の原因とほぐし方でした。