言葉の意味・由来

色香に迷うの意味

色香に迷うの意味

日本語に、「色香いろかに迷う」という素敵な表現があります。

色香に迷うとは、「女性の魅力に自分を失ってしまうこと」を意味します。

色香、とは、色と香り、という意味以外に、「女性のあでやかな容姿や色気」を指し、「色香に迷う」の他に、「色香に惑う」といった表現もあります。

色香の類語としては、「可愛げ」「美しさ」「愛らしさ」「妖艶さ」「魅力」などが挙げられるでしょう。

それでは、一体なぜ、「色香」という風に、色と香りが一緒に使われるのでしょうか。

その理由として、現代人にとって色と香りは別々のものという印象が強いですが、もともと感覚的に色と香りは一つとして捉えられていたのではないか、という指摘があります。

たとえば桃の花が咲いていれば桃の匂いがするわけでしょう。昔の人は、桃色という色が浮かんでくればなんとなく桃の匂いも漂ってくるような感じがしたのではないか。

(中略)

それは花だけじゃなくて、染物にしたってみんな草木染めですから、紺の着物を着ていれば藍の匂いがする。紺という色と藍の匂いというものは感覚的に不可分なものとしてあったのじゃないか。

出典 : 安田武、多田道太郎『「“いき”の構造」を読む』

花の匂いと色の結びつきというと、秋の金木犀などを想起しますが、かつてはもっと様々な場面で、花や植物の色と香りは分かち難く結びついていたのかもしれません。