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言葉の意味・由来

色香とは〜意味と類語〜

色香とは〜意味と類語〜

日本語に、色と香りを合わせた熟語で、「色香いろか」という表現があります。

色香とは、文字通り、「色と香り」という意味以外に、「女性のあでやかな容姿や色っぽい趣」「精神の気高い香気」「物事の様子や気配、態度や顔色」なども意味します。

人を虜にするような、女性の色っぽさや美貌を「色香」と称します(参照 : 全身に色香を纏う、10のこと|FIGARO)。

また、「精神の気高い香気」とあるように、色香とは、本人が纏うある種のオーラのようなものも意味すると言えるでしょう。

この色香という熟語を用いた、「色香に迷う」や「色香に惑う」といった表現もあります。

色香に迷うとは、「女性の艶やかな魅力に惑わされ、自分を見失ってしまうこと」を意味します。

色香の類語には、色気、という言葉もあります。

色香と色気の違いとしては、色香のほうが香り立つような美しさを表現し、上品で高尚な雰囲気を指すのに対し、色気はもっと性的な魅力に近いと言えるかもしれません。

また、色香は、基本的に女性に使う言葉ですが、色気は、男性も女性も、両方に使われる表現です。

その他、色香の類語としては、「可愛げ」「美しさ」「愛らしさ」「妖艶さ」「魅力」などが挙げられます。

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それでは、一体なぜ、「色香」という風に、「色」と「香り」が一緒に使われるのでしょうか。

その理由として、現代人にとって「色」と「香り」は別々のものという印象が強いですが、もともと感覚的に、色と香りは一つとして捉えられていたのではないか、という指摘があります。

たとえば桃の花が咲いていれば桃の匂いがするわけでしょう。昔の人は、桃色という色が浮かんでくればなんとなく桃の匂いも漂ってくるような感じがしたのではないか。

(中略)

それは花だけじゃなくて、染物にしたってみんな草木染めですから、紺の着物を着ていれば藍の匂いがする。紺という色と藍の匂いというものは感覚的に不可分なものとしてあったのじゃないか。

出典 : 安田武、多田道太郎『「“いき”の構造」を読む』

花の匂いと色の結びつき、というと、秋の金木犀などを想起しますが、かつては染物も草木染めなので、もっと様々な場面で、花や植物の「色と香り」は分かち難く結びついていたのかもしれません。

女性の美しさに対しても、その色っぽさと香りとが、より密接に繋がっていたのではないでしょうか。

以上、色香の意味と類語でした。